アメリカ メトラ社 2階建て通勤車両の車体強度設計 - 株式会社 応用技術研究所│静岡県湖西市

アメリカ メトラ社 2階建て通勤車両の車体強度設計

メトラ社 2階建て通勤車両の車体強度設計



メトラ_日本車両より.jpg


アメリカのメトラ社はイリノイ州シカゴとその周辺で通勤鉄道の運営を行っている鉄道会社です。

シカゴ周辺は通勤客が多いため、大量輸送するために2階建て車両を使っています。

実は、強度計算をする上で、日本とは異なる規格を満たす必要があるのです。


鉄道車両業界における衝突強度基準の違い


具体的には、

時速120km/hでカベに正面衝突したときに車両がつぶれないことです。

アメリカ映画では、列車同士が正面衝突するシーンが出てきます。

一度はご覧になった方もいらっしゃると思います。

国土が広いアメリカの場合、主要幹線であっても日本のように複線にすることが困難です。

アメリカ大陸を横断する鉄道でも、単線部分が多くなります。

単線の場合、列車同士が正面衝突する事故が起きる可能性が高いのです。

そのため、正面衝突が発生したとき、乗客の安全確保が優先されます。

日本とアメリカの鉄道におけるお国柄の違いが車体の強度設計に現れている事例です。

正面衝突_強度.jpg


ウラ話になりますが、メトラ社の車体には、正面衝突しても車体がぐにゃりと曲がらないように、フレーム(桁)が入っています。


600ページに及ぶ強度計算書


列車が正衝突した場合を想定し、強度を出すにはフレームを太くしたり頑丈にする必要があります。

しかも、軽量化という課題をクリアするために、車体を構成する各部材の強度計算を繰り返しました。

強度基準を満たし、なおかつ車体を軽くするために最適な構造を目指しました。

スポット溶接やスミ肉(フィレット)溶接など、溶接部の強度計算は膨大な量になりました。

その結果、600ページにもなる強度計算書が出来上がりました。

溶接強度計算1.png


溶接強度計算2.png


溶接強度計算3.png


溶接強度計算4.png


アメリカの審査基準をパスした背景


手計算を繰り返す強度計算はもちろんのこと、強度シミュレーションを行いました。

アナログとデジタルの両方を駆使したおかげで、決められた納期内での強度計算が実現しました。

アナログだけ、もしくはデジタルだけで計算していたら・・・

納期に間に合わないばかりか、最適な車体設計ができなかったことでしょう。

溶接強度計算.png


応用技術研究所の強み



アナログとデジタルを併用することで、お客様のご要望に迅速に応えることが可能です。

デジタルだけに偏らず、アナログの良さも活かし、最適な強度設計を実現します。
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